血液型で性格は分類できる?血液型に惑わされる日本人
私は医療関係の資格を持ち、大学時代には血液を用いた研究をしていました。
日々血液にかかわることが多かったのですが、そこで疑問がありました。
血液型で本当に性格が分類できるのだろうか?
よく言われている各血液型の特徴としては、
A型は几帳面、B型はマイペース、O型はおおらか、AB型は二面性がある・・・
とこんなところでしょうか。
当時、気になったのでいろいろと調査をしました。
結論を先に述べると、
血液型と性格は関係ありません。
そもそも、血液型に関心があるのは日本人くらいです。
私は過去にイギリスに住んでいたことがありますが、イギリス人やその他の国からの留学生に血液型を尋ねたところ、全員から「自分の血液型は知らない」「分からない」「血液型(blood type)って何?」との答えが返ってきました。
本当に血液型で性格が判断できるのであれば、もっともっと世界中でこの研究が進むのではないかと思います。
血液型による性格分類には科学的な根拠はないのですが、日本人はこれを信じています。
この理由について、心理学者の大村氏はFBI効果で説明できるとしています。
- フリーサイズ効果(Freesize):誰にでも当てはまるような描写をして
- ラベリング効果(laBeling):そう言われるとそう思うことから
- インプリンティング効果(Imprinting):言われたとおりに思い込んでしまうこと
よくありそうな性格の特徴を言われると、「当たっている!」と思い込んでしまうのですね。 実際に、上述した"几帳面、マイペース、おおらか、二面性がある"などは、誰にでも当てはまる部分があるのではないでしょうか。
また、日本人であれば誰でも、各血液型の特徴として言われていることを1つずつくらいは挙げることができると思います。それほど日本では血液型性格分類が浸透しているということです。
そのため、「私はA型だから几帳面」、「私はO型だからおおらか」と無意識に思い込むことで、そのような性格に近づいていくこともあります。
会社で「XXさんは仕事ができる」と頻繁に言われていると、本当にどんどん仕事の成績が上がっていくのと同じようなものです。
日本では、各血液型の"自分の説明書"という本も出版されているほどです。
一時期このような本が流行っていた記憶があります。みなさまも書店などで目にしたことがあるのではないでしょうか。
私も血液型性格分類の科学的根拠はないと思いながらも、やはり日本人ですね、読んでみるとおもしろいものです。しかし、例えば『B型の自分の説明書』の"B型"の部分を隠して、O型の人に読んでもらった場合でも、一定の割合で「自分に当てはまる!」と思う項目がでてくるはずです。
さて、血液型の相性占いのようなものもよく目にします。
そもそも血液型での性格分類がないのであれば、相性占いが正しいかどうかはおわかりになるのではないでしょうか。
相性占いで悪い結果でも、落ち込む必要はないと思います。
ただし、性格とは違った血液型での諸説、例えばスポーツ選手にB型が多い、O型の人は免疫力が高い、などもありますが、こちらは否定するつもりはありません。
血液の研究をしていたのでわかりますが、遺伝子配列によってある病気にかかりやすい・かかりにくいなどの結果が出ています。もしかすると、足が速くなる遺伝子配列、免疫力を高める遺伝子配列なども存在するかもと思うからです。
A型自分の説明書 (文芸社文庫) [ Jamais Jamais ]
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B型自分の説明書 (文芸社文庫) [ Jamais Jamais ]
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O型自分の説明書 (文芸社文庫) [ Jamais Jamais ]
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AB型自分の説明書 (文芸社文庫) [ Jamais Jamais ]
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はじめまして。
はじめまして。
私が持っている知識をみなさまにお伝えする場にできたらと思い、ブログを開設することにしました。
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